鉱物標本＆加工用にお勧めします。

2002年新鉱物として承認された糸魚川石が点在しています。

■種別：糸魚川石(糸魚川アイト)を有する糸魚川翡翠
■産地:：新潟県糸魚川市青海川
■状態：破断面及び研削面
■サイズ：１００ｍｍ×９６ｍｍ×２６ｍｍ
■重量： ５１２ｇ




糸魚川石(SrAl2Si2O7(OH)2.H2O )は白色系の翡翠の中に
青色を脈状や斑点状に呈する鉱物です。
特徴としては、普通の翡翠の青はチタンによるものですが
糸魚川石はケイ素に隠れたストロンチウムによるものとされています。
又、硬度は５～5.5と翡翠輝石の6と比べると柔らかい為
加工や研磨でこの部分が崩れたりしやすいのも特徴です。
ケイ素に隠れたストロンチウムを含み
チタンを多量に含まない未知の鉱物が宮島宏氏、廣川氏
(現：フォッサマグナミュージアム副館長)らによって報告され、
新鉱物として承認され、2002年に宮島氏は
糸魚川石の発見の功績で櫻井賞を受賞しています。
色調は水色を基調に青っぽい部分や淡く緑色を帯びた部分や
ラベンダーを帯びた部分などが交錯しており非常に透明度の高い原石です。

当物件は７年～８年前にフォッサマグナミュージアムで
宮島氏が目視で糸魚川石と判定された物件です。

当時は糸魚川石の鑑定よりも、当原石の大きな針状の結晶が
ソーダ珪灰石（ソーダけいかいせき）別名ペクトライトに酷似しており
まるで菊花石の様な模様が所々に見られるのですが
ソーダ珪灰石の結晶の様に柔らかく無いので正体を確かめる為に
フォッサマグナミュージアムに出掛けた訳です。
鑑定の結果、驚いた事にこのペクトライト状の結晶は
翡翠である事が判り、極めて稀少な原石である事が解りました。
この様な大きく長い結晶が複雑に絡み合った原石ですから
大ハンマーで割ろうにも、普通の翡翠とは比較にならない程
粘り強く、ちょっとやそっとでは割れません。

※新鉱物（しんこうぶつ）とは
新たに発見された天然鉱物で国際的に公認され、国際鉱物学連合（IMA）の
「新鉱物＆鉱物名に関する委員会（CNMMN）」に申請し、
委員の2/3以上の賛成がありと承認された鉱物の事です。


参考の為、こちらもご覧ください。
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鉱物図鑑 Weblio辞書
http://www.weblio.jp/content/%E7%B3%B8%E9%AD%9A%E5%B7%9D%E7%9F%B3