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ご覧いただきありがとうございます。今回出品する品物は、写真の刀です。
銃砲刀剣類登録証番号 茨城県 第32725号
種別 わきざし
長さ 59.2センチ
反り 1.5センチ
目くぎ穴 1個
元幅約3.0センチ 元重約0.75センチ
先幅約2.2センチ
刀身のみの重量約653グラム
銘文 水戸住勝村徳勝作
今回はコレクター様が手放す事になり、代理出品で出しますので、すべて
売り切ります。一度きりの出品ですので、今回の機会によろしくお願いします。
題名に数字が付いているものがコレクター様からの代理出品になります。
水戸刀の名工である「徳村徳勝」の御刀です。刃は59.2センチですので登録はわきざしですが、
背の低い武士用の大刀で特注の注文造りだと思います。銘が水戸住で、水府住ではありませんので、
おそらく二代徳勝で、初代は「水府住徳村徳勝」と銘を切ります。二代は明治二年から明治四年あた
りまでの短い期間しか造りませんでしたので、大変貴重な水戸刀です。茨城県の旧家である御屋敷か
ら出た刀をコレクター様が譲り受けたそうです。
おそらく茨城県の名家の御子孫が昭和の戦争に出兵する際に、軍刀として所持したのだと思います。
元々武士や名家の御家は軍人になる際に、家宝の刀を軍刀にしたそうですので、昭和刀の既製品では
なく、名刀を軍刀にしたそうです。
拵えは大日本帝国陸軍の九八式軍刀拵えで、略式軍刀拵えになります。
刀身は、初茎の直刃に乱れ刃が混じる刃紋で、肌は柾目肌に板目肌が混じる徳勝の得意とする造りで
す。親である初代徳村徳勝も直刃に柾目肌が特徴的ですが、二代も柾目肌が特徴的で、新々刀期にお
ける柾目肌の名工です。もちろん初代徳勝を同じく、二代も切れ味の評価は高く、さすが水戸刀の刀
匠と言えます。
水戸刀は他の刀工一派と違い、非常に高いレベルの切れ味を試され、水戸の刀匠は業物揃いと言われ
ます。
いします。
幕末の水戸藩・常備刀の条件
幕末の動乱は、永い徳川泰平の世の眠りから日本刀を目覚めさせた。
武士の装飾刀と化していた日本刀が、本来の日本刀の原点である戦う武器であることを再認識させた。
有名な松代藩の荒試しが伝わるように、各藩ともに常備する日本刀の性能条件を定めて厳しい試験を
実施していた。
その一つに、尊皇の気風が高い水戸藩があった。
水戸藩が設定した日本刀の合格条件は以下の通りとなっている。
一、棒試し(正眼に構えている刀の両側面を直径5cm位の樫の棒で思い切り叩く。棟も同様に叩く。
刀は棟打ちに弱いので、造り込みや熱処理が下手だとここで折れてしまう。次に刃を斜めから叩き
刃コボレやシナエ等が無いかを調べる)
二、巻き藁試し(青竹の巻藁を数回斬り、刄味の良否を調べる)
三、鹿角試し(数度実施。又、甲冑に使用される鉄板切り)。刀は刃肉を落せば薄くなり巻藁などは
良く切れるが、堅い物を斬ると刃が欠ける。従って、二と三を満足させようとすると相反する条件
を両立させる至難の業となる。
四、水試し(大樽に満杯に水を張り,その水面を刀の平で何十回も叩く。出来の悪い刀は数回で曲
がるか折れ飛んでしまう)
これらの厳しい荒試しを通過した刀だけが、水戸藩の常備刀として採用された。
今迄、泰平の世の日本刀に慣れていた刀匠達にとって、かなり戸惑いがあったのではなかろうか。
然し、時代の要請により、各刀匠は実戦刀への挑戦を果敢に行った。
水戸藩の中で、実戦刀としての評価がひときわ高い勝村徳勝(かつむらのりかつ)とその一門がいる。
勝村徳勝は名を勝村彦六、水戸藩士の子として文化六年(1809)に水戸で生まれ、はじめ関口徳宗に
学び「徳一」と銘を切った。
後に水戸藩工に推挙された安政四年(1857)に江戸小石川水戸藩邸(現在の後楽園)に居を構え、石堂
運寿是一や細川正義の指導を受けた。
水戸家九代藩主、徳川齋昭(なりあきら)(水戸烈公)の鍛刀の相手を務めたことでも知られている。
彼の作刀は尊王攘夷の機運が高揚する水戸藩士の指料(さしりょう)として愛用され、井伊大老を桜
田門外で襲撃した刀としても名高い。
あとは写真と画像を見て判断下さい質問はわかる範囲でお答えしますので、入札前にお願いします。
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